2021年5月22日土曜日

車ぶつけられました。弁護士使いました。半年かかりました。


 トラックに車をぶつけられた話。怪我はなく物損だけでしたが弁護士に交渉をお願いしたお話です。


・どんな事故だったか

先方(トラック)に当方(BMW)をぶつけられました。制限速度60kmの国道をBMWは走行車線、トラックは追い越し車線を走っていました。

ほぼ並走状態(BMWがやや後ろ)だったのですが、トラックが減速をしつつ、走行車線に入ってこようとして、接触しました。トラックが意図してやったかというとそうではないのでしょうが、幅寄せをされたという表現が近いと思います。

BMWは右後方のタイヤハウス付近、トラックは左前方を損傷。トラックの運転手は、ほぼほぼ非を認めつつ、後で会社の上司から謝りがはいると思う、とのこと。結局 謝罪はきませんでしたが。

・ドラレコは大事という話

一般論ですが、双方の車が動いている場合は、基本的に10:0になるということはないようです。詳しくは別冊判例タイムズという本にいろいろな過去事例や裁判での判例が載っています。

双方が動いている状態の事故だと被害者側も注意義務や回避義務が発生する場合が多く10:0にはなりにくいのですが、ドライブレコーダーにも映っていたように、今回は幅寄せをされた状態に近い事故のため回避するすべが当方のBMWになかったというこを認めさせ、10:0になりました。が、そこまで半年かかりました。(という話が以下です)

・損害保険会社は頼りにならないという話。

当方の保険会社(MD社)と話をしたところ、ドラレコがあるのであれば、相手の保険会社(SJ社)にドライブレコーダーを送って、「SJ社に過失割合を決めてもらってください」とのことでした。

えっ、交渉してくれないの?ドラレコの内容くらいみてアドバイスくれないの?単にめんどくさがっているだけじゃない?念のため責任者の上司の人とはなさせて、と言ったら、「わかりました。先方のSJ社と調整します」とのこと。

ということで当方のMD社にドラレコ見てもらって、MD社経由でSJ社にドラレコデータ渡してもらいました。MD社社見解としても、10:0になるかもしれませんね、とのこと。

・保険会社と話してわかったこと

10:0の場合は相手保険会社(SJ社)と私が直接交渉して解決をしなければならないらしい。なぜって、私の過失割合がないってことは、当方のMD社の保険負担が発生しないため、法律上交渉代行ができない、ってことを言われました。

ただ、素人(私)がプロ(SJ社)と交渉しても太刀打ちできないため、過失割合が決まるまではMD社に窓口をしてもらうことにしました。

とは言ってもMD社も対応が遅くて、メール・電話で催促すると、状況確認しみまーす、という感じでした。

・弁護士特約は大事という話

そこからが長かったです。当方の主張は当初より10:0で進めていましたが、3ヶ月たってもSJ社からはこれといった主張はありませんでした。当方があきらめるのを待っているかのようにも感じられました。

あまりにも相手のSJ社の反応が遅く、ちょっとキレ気味にMD社社に対して愚痴ったら、保険会社の交渉は強制力がないので、相手が牛歩戦術にでたときは対抗手段がないです、とのことでした。

そこで、当方の保険契約には弁護士特約をつけていたので、MD社とも相談して弁護士に交渉をお願いしようということになりました。最初はMD社が嫌がるかなとも思ったのですが、進展が遅いということもあり、意外とすんなりOKということになりました。

あと、大事なポイントですが、弁護士特約を使っても事故履歴にカウントされませんので、翌年の保険料には影響しません。絶対に弁護士特約はつけておくべきです。

・弁護士はどうやって探す

弁護士は①自分で探す②保険会社からの紹介③弁護士会からの紹介(MD社経由)のいずれかで、決めなければなりません。インターネットでいろいろ情報を得ましたが、どこも人身だったらおまかせ下さいという感じで、物損はあまりもうからないのか、どこも受けてくれそうにありませんでした。

父が法学部だったため、知り合いはいないか聞いてみたのですが、みつかりませんでした。正確には大阪にはいたのですが、当方は東京のため断念。

人選を人にまかせるのはいやだったのですが、最後はMD社に頼んで紹介してもらいました。

・見積もりをとった話

弁護士使うかもっていう話をSJ社に伝えたところ反応があり、過失割合の話は進まないものの、損害額を知りたいので見積もりをほしいと言われました。先方のSJ社としても牛歩戦術は使えないということがわかったようです。

見積もりは、SJ社指定工場でとってもよいということだったのですが、係争中の相手に委ねるわけにはいかないので、自分でやりました。

最初に行ったのはBMWディーラー。見積もり料が1.5万(あとで修理したら相殺)かかるということで一旦断念。ただし、口頭ではこっそり概算を教えてくれるということで35万円。

参考にはなりましたが、口頭の数字をSJ社に伝えても意味がないので、以前お世話になった板金工場に見積もり依頼しました。保険修理が初めてのせいか、時間かかりましたが、約50万円+代車代の見積もりを作ってくれました。

・弁護士にはどうやって依頼する

当方のMD社が紹介してくれた弁護士事務所が虎ノ門にあるため行ってきました。完全に余談ですが、HillsCard(年会費0)を持っていると、虎ノ門ヒルズ駐車場が1時間無料+(スタバとかで) 1000円利用でさらに1時間無料です。

弁護士先生との話は、約1時間。ドラレコデータをお渡しして状況確認、これまでの交渉状況(MD社とのメールを提供)の確認、今後の進め方の確認、くらいでした。

先生いわく、先方のSJ社の牛歩戦術はときどきあるらしく、被害者側が面倒になって諦めてしまうケースもあるそうです。

長くても2,3ヶ月、裁判になったらもう少しかかる、という感じでした。

・結果は...

そのあとはスムーズに進みました。先方のSJ社からは、10:0を認めた上で、①私が見積もりをとったところで修理、ただし代車なし、②SJ社の指定工場で修理、代車あり、という提案でした。

交渉相手の指定工場というのも気が引けたので、①にしました。裁判覚悟でもうちょっと粘ってもよかったのですが、私側の修理工場が無料で代車かしてくるということで決めました。

最後にSJ社と当方の修理工場で金額交渉があり、SJ社がしぶかったみたいなので、修理工場さんにご迷惑おかけしてないか心配だったのですが、大丈夫と言ってもらえました。

・まとめ

自分の過失割合0でも、弁護士まで頼んで、半年かかりました。完全な被害者だったのに。

いろいろ勉強になりましたが、この知識も次にいつ使うんだろうって、感じです。


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