2017年7月20日木曜日

デイタイムランニングライトとオートライトについて

はじめに

デイタイムランニングライト(以下、DRL)とオートライトについてあらためて調べてみました。似たような名前ですが別の概念です。最近、欧州車を中心に昼間でもDRLを点灯させている車が増えてきました。
 
DRLとは昼間でもライトを点灯することで、オートライトとは周囲が暗くなると自動でライトを点灯させる機能となり、言葉は似ていますが違う概念です。

 また一般的にDRLはスモールランプなどを夜間用より明るく点灯させることで、車内の計器類は明るいまま、またテールランプやナンバー灯は点灯させません。

制度

[日本]
~2016/10/6:DRLは不可。300カンデラ以下なら「その他の灯火」として昼間点灯可。
2016/10/7~:DRLとして白色かつ400〜1200カンデラであれば点灯可。
2020/4~:これ以降に生産される車はオートライト機能が義務化。

[EU]
EUでは2011生産車よりDRL点灯が義務化。400カンデラ以上で昼間でも常時点灯。

EUと日本の実際

 EUでは一足先に昼間点灯(DRL)が義務化されています。

 日本はというと、薄暮時の事故削減を目指して行政が出した答えはオートライト義務化だったようです。いまでも薄暮時の点灯キャンペーンやってますね。オートライトの基準は1000ルクス以下で点灯、7000ルクス以上で消灯、1000~7000はメーカーまかせになりそうです。


 日本でのDRLは義務でなく、あくまで点灯しても良いという権利のことです。自分のクルマの存在を他車、他者に知らせるのが目的ですが、常時点灯している二輪車との差別化ができなくなるという意見(*1)があるせいか、行政側はあまり積極的ではないように思えます。どちらかというとドレスアップとして考えられているかもしれません。

 BMWなどの欧州車はDRL機能が標準装備されていて、EU域内ではDRL機能が有効化されていますが、日本へ輸出される車体のDRL機能は無効化されています。コーディングソフト(Carly for BMWなど)でDRL機能を有効にする事が可能です。最近 街中でもDRL点灯した車が増えてきています。

 DRLで常時点灯させる場合ハロゲンだと電力使用量が大きいため、HIDさらにはLEDが有利です。およそHIDはハロゲンの2/3、 LEDはHIDの1/4程度とされています。HIDは熱を発するのでDIYやる場合はLEDの方がよいかと思います。

 オートライトが義務化されるとライトスイッチのオートのポジションがそもそもなくなるかもしれません。
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(*1)「日本においては、日没前後の薄暮時間帯の四輪自動車の昼間点灯による二輪自動車の被視認性の低下の可能性等が懸念されることもあり、義務化を含めたその必要性について検討を進めていくこととする。」(安全基準検討会資料)

(*2)国連の「車両等の型式認定相互承認協定」「デイタイムランニングランプ(昼間走行灯)に係る協定規則(第87号)」

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